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嫌われてもいい-破

かつて小生が嫌いになった人について書いてみる。

入社4年目、ちょうど仕事のやり方も板についてきて
取引先からある程度の信用を得られた頃の話だ。

突如新しく始まる大規模なプロジェクトにサブリーダーとして
参加することになった。
最初はこれまでの実績が評価されたんだなぁと
ぬか喜びしていたのだが、そんなに甘いものではなかった。
「絶対に失敗できないプロジェクト」とささやかれ、
顧客側の常務、ベンダ側の統括部長クラスの肝入りで始まった。
「失敗すれば二度と仕事がもらえない」
そんな強迫観念が小生の頭の中を駆け巡った。

そしてそのプロジェクトの統括リーダーとして抜擢されたのがK氏だった。
大手SIerの社員で、幹部候補生として名が挙がっているほど
上級SEとしてすばらしい実績を残している。

実際にプロジェクトが始まってからは苦痛の日々が続いた。
誰よりも早く朝8時には出勤し、夜12時まで居残って
時には徹夜も敢行し頑張っているにもかかわらず
毎日そのK氏から怒号が飛んでくる。
ああ、この人はオレのことが嫌いなんだなぁと思った。
同時に、こんなに頑張っている自分を責め立てる人間は血も涙も
ない人間未満のケダモノだと思い、その人を嫌いになった。
(定時きっかりで帰る年上の部下と相談に応じない年配の
リーダーという存在がそれに拍車をかけたのかもしれないが)

仕事と睡眠の繰り返しと化して億劫になった毎日。
また通勤時の地下鉄ホームが怖くなって近寄れなくなった。
(これは電車がホームに入ってくるときに吸い寄せられそうになったからだ。
なのでその時は意図的に後ずさりするように心がけた。)
仕事中もオフィスの窓ガラスを突き破って飛び降りてやろう、という発想や
男子トイレに篭ってネクタイで首を吊ってやろうという
よからぬ妄想ばかりが脳裏を駆け巡った。
そうすれば自分の苦しみを究極の形で思い知らせることが
できるだろうと考えていたのだ。

結果だけ見てしまえば小生の頑張り方に問題があったわけだが、
(マラソンで普通に走ればいいのにウサギ飛びをしているようなもの)
当時は責苦しか与えてこないK氏に憎しみを覚えていた。

そのプロジェクトも終わり新天地でより管理者に近い立場に立たされたとき、こう思った。
「あぁ、あの人の言ったことは何も間違っちゃいないんだ」
「そうか、あの時否定されたのはそういう裏があったのか」
K氏の怒号には何も非はなく、ただ小生の捉え方に非があっただけ
ということ気づくのに、プロジェクトの終了から2年の歳月を要したのだ。

もちろんK氏とは個人的には仲良くしたいとは思わない。
それに変わりはない。あくまで「嫌い」だ。
ただし彼のようなやり手になりたいと思えるようになった。
ひょっとしたらこれが尊敬という感情なのかもしれない。
「好き」ではないが「尊敬」できる。
この2つは似て非なる概念だと思う。
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ヲイゲンシュタイン1世

Author:ヲイゲンシュタイン1世
三十路以降パッとしない自分に幻滅中の2児の父親。
子供以上にカーズはまりつつある。
いや、カーズ以上にはまっているのはONE PIECEだが・・・。

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